屋上緑化もやってます
シビルマテックス㈱です。
今回は屋上緑化のお話しを少々・・・・。
営業品目の中にも高らかに謳っておりますが、シビルマテックスは屋上緑化工事にも携わってます。
そして、それにはかなりの思い入れがあります。
創業前の個人的な話しになってしまいますが某メーカーさんと共同で23区某区役所の屋上緑化実験に参画するなど、最先端の技術開発に関与する中で官民の様々な方々と交流していたことを思い出します。
当時は、既存建築物の強度問題もあり単位面積当たりの「軽量化」が強く求められていて、そのために単位体積重量が軽くて「保水力」と「排水性」を兼ね備えた高性能な「軽量土壌」を各社が競って開発に取り組んでいました。
技術の進歩は速いもので、今ではホームセンター等でも簡単に手に入ってしまいますが・・。
当時、私が夢中になっていたのは、その「軽量土壌」ではなく「保水排水材」として使用していた高保水性の「粒状セラミックス」でした。
これが魔法のような物体で・・・。(詳しくは後日ご紹介します)
パーライトよりは重たいものの抜群の保水力と排水性、そして何より荷重が架かっても潰れない。
これって結構重要なんですね。パーライトは施工時に職人さんがその上を歩いただけで粉々にシルト化して土壌の下の排水性を損ねてしまうことがあるんです。
更には軽量が故に、雨が溜まるとパーライトが土壌表面に浮いてきたりもしますし・・・。
その他にもこの魔法のセラミックスには長所が多々ありました。
建物の床面に溜まる水を吸い上げる効果です。これは毛細管現象によるもので、長時間の湿潤状態を嫌う建物の防水層にとても優しい特性を兼ね備えていたんです。
さて、下の写真はシビルマテックスが提案した薄厚土壌システムをご採用いただいたマンションの屋上緑化です。設計のお手伝いから施工まで手がけさせて頂きました。
植えているのはハーブ類です。
この保水セラミックスを利用したシステムにハーブ類を植える場合、殆どのケースで潅水装置が不要になります。すなわち、イニシャル、ランニング共にローコストということです。
更にはハーブ類の多くが食用や香料になりますので、居住者の皆さんに食などを通じて屋上緑化を身近に感じて頂けると思いますし、人々が関心を持って日常的に管理や手入れをすることが屋上緑化の維持にも繋がるのです。これがハーブだけではなく野菜や果物の栽培に拡大していけば食料自給率のアップにも貢献できるのでは・・とも思います。
樹木でないと・・という考えもあるようですがハーブにはハーブの良さもあるんです。
真夏の炎天下でも雑草パワーで覆い茂るハーブ類は土壌面、屋上床面に適度な日陰を作って建物が暖まり難状況を作り出します。
逆に冬は、殆どのハーブ類が枯れた状態になるので日陰を作らず建物が暖まりやすくなります。
これはヒートアイランド現象の抑制や二酸化炭素排出抑制にも繋がると言えるのではないでしょうか。
また、土壌に落ちたハーブの種は翌年もまた強い生命力で発芽します。
そして人々は、食のために育ったハーブを使います。
これがまたほど良い生育状態、自然のサイクルを作り出すんです。
このように雑草を利用するような屋上緑化づくりには賛否両論があるかと思いますが、先にも触れましたように個人的にはローコストで機能的かつ有効的な一手法と思うのです。
シビルマテックスではゼネコン様や専門業者様が手掛ける屋上緑化プロジェクトにも参画させて頂いてます。
地上での施工ノウハウがダイレクトに通用しない屋上において、シビルマテックスの施工ノウハウと優秀な職人のコラボレーションが少しずつではありますがお客様に認められてきているような気がします。
下の写真は、シビルマテックスでお手伝いさせて頂いた屋上緑化工事の現場です。
屋上でのブロック積み、土工事、コンクリート工事には様々な制約が発生すると同時に荷揚げ・養生・屋上作業・荷降ろしまで、一連の作業を自己完結させる難しさもあります。
皆様から更なる信頼を得られるようこれからも日々シビれる勉強をさせて頂きます・・・。